電気工事施工管理技士はきついって本当?

電気施工管理の仕事は「きつい」とよくいわれますが、その背景にどのような事情があるのでしょうか。

今回は、電気施工管理がきついと感じる理由について考えていきたいと思います。

電気施工管理の仕事内容

電気施工管理技士とは、施工の種類ごとに存在する施工管理のうち、電気工事に携わる施工管理者のことです。

施工管理とは、建設現場の全体を管理する仕事で、工程・原価・品質・安全の4大管理をおこないます。現場の巡回や指導監督のほかに、書類作成、発注者や業者、行政などの打ち合わせも業務に含まれます。工事現場全体を管理し、決められた予算と工期で、品質のいい建物を事故なく完成させるのが施工管理の役割です。

電気施工管理は電気工事を円滑に進めるよう、人員や工程、予算、安全を管理する仕事です。

電気施工管理が「きつい」理由

■業務量が多すぎる

①長時間労働

電気工事に限らず、4大管理を行なう施工管理は仕事量が膨大で、長時間労働が日常的な環境です。電気施工管理の1日のスケジュール例は次のとおりです。朝礼⇒工事の準備や手配⇒現場の巡回、安全管理、作業員の指導監督など⇒発注者との打ち合わせ、現場調査、作業員の安全管理と工程管理など⇒施工図面の作成、申請書類の作成、見積もり作成、翌日の作業内容など。施工管理はデスクワークの業務が膨大にあるため、帰宅が22時頃になることも珍しくありません。

②休みが少ない

週休2日制が普及しているなか、建設業界は週休1日という現場もまだ残っています。日々の残業で疲れ果て、寝るためだけに家に帰るのは電気施工管理ではよくあることです。

③建築の遅れによるスケジュールのしわ寄せ

電気工事は設備工事のため、建築工事や土木工事が終わったあとに工事がはじまります。建築や土木の時点で進捗が遅れると、スケジュールのしわ寄せで電気工事の工期が短くなってしまいます。

どれだけ進捗が遅れても工期を厳守する必要があるため、休日返上で工事しなければなりません。また、室内の電気工事は夜間でも作業できるため、深夜労働になる場合も多いようです。

■会社と現場の板挟みになる

電気施工管理に限ったことではありませんが、施工管理は会社と建設現場の間を取り持つ立場ゆえに、板挟みで苦労する場合があります。会社側の経営的な指示、発注者からの急な仕様変更など、現場の進捗状況、効率や安全面などに合っていないことも少なくありません。施工管理は会社と発注者の指示に従い、職人に納得してもらうよう説明する義務があります。時には頭を下げて仕事をお願いする場合もあり、精神的につらいと感じることもあるようです。

■その他

・サービス残業も多いから

・給料が割りに合わないことがある

・単身赴任もある

施工管理技士

今の職場が「きつい」人は、転職も視野に入れてみては?

せっかく電気施工管理技士の資格を保有しているのなら、やはり資格を活かせる電気や建設に関連した職種を選ぶほうがいいと思います。

電気施工管理の転職先は、同じ施工管理で同業他社に転職するほかに、不動産やゼネコンの営業、設計事務所など設計関係に転職することも可能です。

他にも、施工管理専門の派遣会社もおすすめです。しっかりした派遣会社には専門のエージェントが在籍し、施工管理の仕事を理解しているし、業務の管理をしてくれて、残業代はしっかりでて、休日も十分もらえるような働き方を実現できます。

どんな職場に転職するにしても企業研究は必要です。

施工管理をしながら、自分の理想の給与・ライフワークバランスが実現できるような働き方がしたいですね。